忍者ブログ
RO、Sigrunサーバーでのプレイ記録をメインに、TRPG・CardWirthのことがかければなぁ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

*PCから修正済

「ケイちゃんは、進路考えてるのー?」
 そう問われたのは秋の夕暮れだった。
 そのときのぼくは将来のことなんてなにも考えていなくて、ただ行ける範囲の大学に入ればそれでいいと答えた。そんないい加減な返答に彼女は残念そうに唇をとがらせ、「それなら違う学校になっちゃうね」と言ったのだ。

 幼いころ、しょっちゅう病院の世話になっていた彼女にとって、看護婦さん――今はもう呼び名はかわっているが――という存在は身近でそして憧れだったらしい。
 印象的だったのはひたすら違う大学に進むことを謝る姿だった。


 すっかり日の落ちた放課後の学校には、部活と自習に励む生徒しかおらず、その部屋の近くにいるのはぼくだけのようだった。
 胸の中の空気を全部入れ替えるように深呼吸して、ぼくは握った手を開くとドアにのばした。

拍手

PR
Copyright © 空白地帯 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by ラッチェ Template by Kaie
忍者ブログ [PR]